フランス語と猫と映画のブログ(ブログ名変更しました 旧 ballon rouge)
「五月のミル」原作より(1)
「五月のミル」原作を読みました。映画の内容を知っているせいか思いのほかさらりと読めてしまってちょっと拍子抜けした感じ。わたしとしてはもっと、あの時代の背景や場面ごとの細かな描写などがもっとたくさん書かれているのかなあとおもっていたのですが、そういうのはなくて、どちらかというとシナリオ本でした。この映画は「chat gourmand」の方でも特集しちゃったし、ついでだから本の中から役に立ちそうな表現とか、わたしがおもしろいなあとおもう言葉などいくつかピックアップしてみます。
話の展開順にいきますが、映画の詳しいあらすじなどはフォローしませんので、映画の内容を知りたい方はこちらからどうぞ
まず最初に映画の主人公ミル(Milou)ですが、本名はエミール・ヴュザック(Emile Vieuzac)という名前だったのを、原作読んではじめてしりました(笑)
もしかしたらたぶん映画のなかでも言っていたのでしょうが、字幕ばかり追っていたので気がつきませんでした。
Emile の E を取りのぞいて発音すると Milou(ミル)になりますね。
なるほど、これって例えば「まさこ」という名前の「ま」を取って「ちゃこ」と呼ぶのと同じ理屈でしょうか。
ではまず冒頭のお母さんが死ぬ場面から・・・
Une chanson lui vient aux lèvres.
これは、ミルのお母さんが倒れるときの場面に出てきた表現。たぶん心臓だったのでしょう、胸を抑えながら「アデル・・・ミル・・・」と助けを呼びながら階段を上っていくときに、気を落ち着かせるためなのでしょうか、つい歌をくちずさんでしまうのですね。そして彼女は歌を歌いながら死んでゆくのですが、そのときの表現です。
意味は「歌が口をついて出てきた」という感じでいいとおもいます。
この類の表現って本を読んだりしているとよく出会うのですが、わたしはすごく好きな言い方で、「歌」という無形なものに命を与えているというか、「歌」が自らの自由意志で動いているような、ひとつの生き物のように扱っているように感じがしてフランス語らしいなとおもったりします。
※「歌」は生きた人間が歌うものだから元々生きているのでは?などというツッコミはなしですヨ(笑)
似たような表現
Le mot m'échappe. =(言葉を)ど忘れする
「五月のミル」原作より(2)
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